相続税の申告書の閲覧申請|税務署で過去の申告書を見る手続きと写真撮影のルール

過去に提出した相続税や贈与税の申告書の控えがないときは、税務署に「申告書等閲覧申請書」を出して閲覧できます。申請できる人(本人・相続人・税理士)、必要書類、写真撮影は可能でコピーは不可のルール、二次相続で活用する場面を解説します。

「父の相続のときの申告書が見当たらない」「祖父からの贈与の申告をしたか分からない」というときは、税務署で過去に提出した申告書を閲覧する制度が使えます。コピーはもらえませんが、スマートフォンでの写真撮影が認められているため、必要な数字を正確に控えることができます。

閲覧できる人と書類

立場 必要なもの
申告した本人 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
申告した人の相続人 本人確認書類と、相続人であることを示す戸籍(または法定相続情報一覧図)
代理人(税理士など) 委任状(実印を押印)と委任者の印鑑証明書、代理人の本人確認書類

閲覧できるのは、本人が提出した申告書と添付書類です。相続税の申告書は、共同で提出した相続人であれば閲覧できますが、他の相続人が別に提出した申告書は、原則としてその人の委任がなければ見られません。税務署での申告書の保存期間には限りがあるため、古いものは残っていない場合があります。

申請の手順

  1. 申告書を提出した税務署(被相続人の住所地を管轄する税務署)に行く。事前に電話で日時を調整するとスムーズです
  2. 窓口で「申告書等閲覧申請書」に、閲覧したい申告書の種類(相続税・被相続人名・相続開始日など)と目的を記入して提出する
  3. 本人確認と資格の確認を受ける
  4. 税務署の職員の立会いのもとで閲覧し、必要な部分を写真撮影する(動画撮影やコピーはできません)

手数料はかかりません。申請してから閲覧まで、税務署の準備に時間がかかることもあります。

閲覧が役立つ場面

  • 二次相続で、相次相続控除を計算するために一次相続の税額と取得財産を確認したい
  • 相続時精算課税の贈与があったかどうか、過去の贈与税申告を確認したい
  • 相続した土地の評価明細書を確認し、売却時の取得費の計算や二次相続の評価に使いたい
  • 税務調査の前に、当初申告の内容を税理士が確認したい

注意点

  • 写真は撮れますが、閲覧した書類に記載された他の相続人のマイナンバーなどはマスキングされます
  • 税理士が依頼を受けて閲覧する場合も、相続人からの委任状が必要です
  • 申告書の控えが出てこないときは、申告を依頼した税理士事務所に控えが保管されていることも多いので、先に問い合わせてみてください

申告書の控えは相続のたびに必要になります。閲覧制度は最後の手段として、まずは控えと資料を一式で保管する習慣が大切です。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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