ゴルフ会員権・リゾート会員権の相続税評価|取引相場の有無と預託金の扱いで4区分

ゴルフ会員権は、取引相場があれば相場の70%に、取引価格に含まれない預託金があればその分を加えて評価します。相場のないものは株式形態か預託金形態かで分かれ、プレー権のみの会員権は評価しません。リゾート会員権も同じ考え方です。

ゴルフ会員権やリゾートクラブの会員権は、相続財産に含まれる一方で、「どう評価するのか」が分かりにくい財産です。取引相場があるかどうか、株式形態か預託金形態かによって4つに分かれます。

取引相場のある会員権

会員権業者を通じて売買され、相場が公表されているゴルフ会員権は、次の式で評価します。

評価額 = 課税時期の取引価格 × 70% + 取引価格に含まれない預託金の価額

70%にする理由は、名義書換料など売却時のコストや換金性を考慮するためです。取引価格に預託金の返還分が織り込まれていない場合は、預託金を別途評価して加えます。預託金の返還時期が確定していれば、返還までの期間に応じた基準年利率の複利現価率で割り引いた金額、返還時期が定まっていなければ返還の見込み時期に応じて評価します。

取引相場のない会員権

取引相場がない会員権は、その形態によって分かれます。

形態 評価方法
株式形態(株主になることで会員資格を得る) 取引相場のない株式として評価した価額
預託金形態 預託金の返還時期に応じて複利現価で評価
株式と預託金の両方 両方の合計

評価しない会員権

譲渡ができず、預託金もなく、ゴルフ場を利用できる権利だけの会員権(単なるプレー権)は、財産価値がないものとして評価しません。また、会員が亡くなると資格が消滅し、相続人が引き継げない規約の会員権も同様です。規約の確認が必要です。

計算例

課税時期の取引価格が100万円のゴルフ会員権で、取引価格に含まれない預託金が50万円(据置期間がすでに終了し、いつでも返還請求できる)の場合。

  • 取引価格部分:100万円 × 70% = 70万円
  • 預託金部分:50万円(すぐに返還を受けられるため割引なし)
  • 評価額:70万円 + 50万円 = 120万円

預託金の返還が5年後と定められている場合は、50万円に5年の複利現価率を掛けた金額になります。

リゾート会員権

リゾートクラブの会員権も、ゴルフ会員権と同じ考え方で評価します。不動産の共有持分を含む形態(ホテルの客室の共有持分と利用権がセットになっているもの)は、取引相場があればその価格を基に、なければ不動産の持分と預託金に分けて評価します。年会費の未払いがあれば債務として計上できます。

実務上の対応

会員権の証書や、クラブからの年会費の請求書で保有を確認します。相場は会員権業者のサイトで確認できますが、課税時期の価格を証明するために業者から価格証明を取ることもあります。相続後に名義書換をして継続するか、売却するか、退会して預託金の返還を受けるかで手続きが変わるため、クラブに相続時の規約を確認しておきましょう。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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