子への贈与は相続開始前の一定期間(最長7年)分が相続財産に足し戻されますが、孫への贈与は原則として足し戻されません。相続対策として孫への贈与が注目される理由はここにあります。
孫への贈与の効果
- 持ち戻し対象外:生前贈与加算の対象は「相続や遺贈で財産を取得した人」です。相続人でない孫は、通常これに当たりません
- 一世代飛ばせる:子を経由せず孫に渡すことで、子の相続のときの相続税も回避できます
- 孫が複数いれば、それぞれ年110万円の非課税枠が使えます
持ち戻しの対象になってしまうケース
次の場合、孫も「相続等で財産を取得した人」となり、相続開始前7年以内の贈与が加算されます。
- 遺言で孫に財産を遺贈している
- 孫が生命保険金の受取人になっている
- 孫を養子にしている(孫養子は相続人)
- 子が先に亡くなり、孫が代襲相続人になっている
孫に贈与を続けるなら、保険金の受取人や遺言の内容と整合させることが重要です。
2割加算との関係
孫が相続や遺贈で財産を取得すると、相続税は2割加算されます。生前贈与であれば加算はありません。ただし、贈与税は相続税より税率が急なため、年間の贈与額は110万円前後か、税率10%の範囲(特例税率で年310万円まで)に収めるのが一般的です。
孫のためのお金が将来の浪費につながらないよう、贈与した資金の使い道や管理方法も含めて家族で話し合っておきましょう。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。