相続税申告の期限延長が認められるケース|災害・特別な事情があるとき

相続税の申告期限は原則延長できませんが、災害で被災した場合、胎児が生まれていない場合、遺贈が後から判明した場合などには延長や特例があります。期限に間に合わないときに知っておきたい制度を解説します。

相続税の申告期限(10か月)は、「遺産分割がまとまらない」「財産の調査が終わらない」といった理由では延長されません。しかし、次のような特別な事情がある場合には、期限の延長が認められることがあります。

災害などによる期限の延長

地震・豪雨などの災害で被災した場合、国税庁が地域を指定して申告・納付期限を一律に延長することがあります。指定地域外でも、個別の事情(被災、火災、交通の途絶、本人や家族の重病など)があれば、税務署長に申請して延長が認められることがあります。

相続人に異動があった場合

次の事情が申告期限の前1か月以内に生じた場合は、その事情が生じた日から2か月の範囲で期限が延長されます。

  • 相続人となる胎児が生まれていない(出生後に申告)
  • 認知の訴えや相続人の廃除などの裁判で相続人が変わった
  • 遺留分侵害額請求により取得財産が変わった
  • 遺贈に関する遺言書が見つかった、遺贈の放棄があった

相続開始を知った日が遅い場合

申告期限は「相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月」です。長年連絡を取っていなかった親族の死亡を後から知った場合などは、知った日から起算します。相続人ごとに申告期限が異なることもあります。

間に合わないときの基本方針

延長が認められない通常のケースでは、期限内に把握できている範囲で申告・納税し、後から修正申告(財産が増えた場合)や更正の請求(減った場合)で調整するのが鉄則です。期限内申告をしておけば無申告加算税を避けられ、延滞税も最小限に抑えられます。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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