亡くなった方の所得税の還付金と予定納税|準確定申告で戻るお金は相続財産になる

準確定申告で生じる所得税の還付金は被相続人の相続財産として申告が必要で、還付加算金だけは相続人の雑所得になります。死亡年の予定納税の扱い、納期が来ていない予定納税の減額、還付金の受取口座の指定の仕方を解説します。

亡くなった方の所得税を精算する準確定申告では、税金を納める場合だけでなく、還付になることも多くあります。年金受給者や、年の途中で退職した方は源泉徴収が多めになっているためです。この還付金は相続財産であり、相続税の申告で計上が必要です。あわせて、生前に納めていた予定納税の扱いも整理します。

還付金は相続財産、還付加算金は所得

準確定申告で還付される所得税は、被相続人が本来受け取るべきだったお金です。還付の手続きをするのは相続人ですが、財産としては被相続人のものとして相続税の課税価格に含めます。

一方、還付に伴って税務署が上乗せして支払う還付加算金は、相続開始後に発生した利息のようなもので、受け取った相続人の雑所得になります。金額は少額のことが多いものの、区分は異なります。

例:準確定申告の還付金 12万円、還付加算金 500円 相続財産に計上 = 12万円 相続人の雑所得 = 500円

逆に、準確定申告で納める所得税は、被相続人の債務として債務控除の対象です。

予定納税の扱い

前年の所得税が一定額以上だった方は、7月と11月に予定納税を納めています。死亡した場合の扱いは、死亡の時期によって分かれます。

  • 死亡前に納期が来ていた予定納税:被相続人が納めるべき税で、納めていれば準確定申告で精算され、未納であれば債務控除の対象
  • 死亡後に納期が来る予定納税:納税義務は相続人が引き継ぎますが、死亡年の所得が確定することで不要になる部分が多く、準確定申告をすれば精算されます。死亡後の納期分を納める前に準確定申告を済ませるのが簡単です

準確定申告の期限は相続開始を知った日の翌日から4か月以内です。予定納税の第1期(7月)より前に申告が終われば、予定納税の問題は生じません。間に合わない場合は、予定納税の減額申請(7月15日・11月15日まで)で対応できます。

還付金の受け取りと手続き上の注意

準確定申告書には「死亡した者の所得税の確定申告書付表」を添付し、相続人ごとの相続分と還付金の受取口座を記載します。相続人が2人以上いる場合、還付金は相続分に応じて各相続人に分けて振り込むか、代表者が受け取る旨の委任状を付けてまとめて受け取ります。

受け取った還付金は、相続税の申告書では「その他の財産(未収金)」として記載します。準確定申告書の控えが、金額の根拠資料になります。相続税の申告期限(10か月)より準確定申告の期限(4か月)が先に来るため、二つの申告を同時に進める段取りが必要です。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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