相続税は、相続人それぞれがもらった財産に直接税率をかけるのではなく、いったん家族全体の税額を計算してから各人に配分する仕組みです。流れを押さえると、シミュレーションの結果も理解しやすくなります。
ステップ1:課税価格の合計を出す
現金・預貯金・不動産・有価証券・生命保険金(非課税枠を引いた後)などを合計し、借入金や葬式費用を差し引きます。相続開始前の一定期間内の贈与も加えます。
ステップ2:基礎控除を引く
合計から「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を引きます。残りが「課税遺産総額」です。ゼロ以下なら相続税はかかりません。
ステップ3:法定相続分で分けたと仮定して税率をかける
課税遺産総額を法定相続分どおりに分けたと仮定し、各人の取得額に税率(10%〜55%)をかけて、それぞれの税額を計算します。
ステップ4:合計して「相続税の総額」を出す
各人の税額を合計したものが、この相続全体でかかる相続税の総額です。誰がどう分けても、総額は変わりません。
ステップ5:実際の取得割合で配分し、控除を適用する
総額を、実際に財産を取得した割合で各人に配分します。そのうえで配偶者の税額軽減・未成年者控除などを引き、2割加算の対象者には加算します。
実際には財産評価の部分がもっとも手間がかかります。概算の目安は相続税シミュレーションで確認できます。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。