相続税の申告と納税が終わると一安心ですが、申告書や集めた資料はその後も使う場面があります。少なくとも10年、不動産に関する資料は半永久的に保管しておくことをおすすめします。
後から必要になる場面
- 税務調査:申告から1〜2年後に調査が入ることがあり、申告の根拠資料(通帳、評価明細、領収書)を提示します
- 更正の請求:申告期限から5年以内に評価の見直しや特例の適用漏れで還付を受けるとき
- 相次相続控除:10年以内に次の相続(二次相続)が起きたとき、前回の申告書で納めた税額を確認します
- 取得費加算の特例:相続した不動産や株式を3年以内に売却するとき、納めた相続税額と課税価格が必要です
- 相続した財産の取得費:相続した不動産を将来売却するとき、亡くなった方の購入時の契約書が取得費の証明になります。これがないと売却額の5%しか取得費にできません
- 贈与の記録:相続後に相続人同士で贈与や売買をする場合や、次の相続で特別受益を確認するとき
保管しておきたい書類
- 相続税申告書の控え一式(土地・建物・有価証券の評価明細、小規模宅地等の計算明細を含む)
- 遺産分割協議書、遺言書、印鑑証明書
- 戸籍一式または法定相続情報一覧図
- 残高証明書、通帳(亡くなった方のものも処分せずに)
- 不動産の購入時の売買契約書・領収書、登記識別情報
- 納付書の控え、延納・物納の関係書類
- 税理士とのやり取りの記録
電子データでも
スキャンしてクラウドなどに保存しておくと、相続人の間で共有でき、紛失のリスクも減ります。原本は代表相続人がまとめて保管し、その場所を他の相続人にも伝えておきましょう。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。