自動車・バイク・船舶の相続手続き|名義変更・自動車税・廃車と相続税評価

自動車は運輸支局で移転登録、軽自動車は検査協会、原付は市区町村、船舶は小型船舶検査機構で名義変更します。評価額100万円以下なら相続人1人の申立書で手続きできる扱い、自動車税の精算、相続税評価の方法を解説します。

自動車やバイクは、相続財産であると同時に、名義変更をしないと売却も廃車もできない財産です。相続税の評価は中古市場の価格が基準で、手続きは車種によって窓口が分かれます。相続後に使わない車を放置すると自動車税だけがかかり続けるため、早めに方針を決めましょう。

手続きの窓口と必要書類

種類 窓口 主な書類
普通自動車 運輸支局(陸運局) 車検証、戸籍(被相続人と相続人)、遺産分割協議書、相続人の印鑑証明書、車庫証明
軽自動車 軽自動車検査協会 車検証、相続人の住民票など。遺産分割協議書や印鑑証明は原則不要
小型二輪(250cc超) 運輸支局 車検証、戸籍など
原動機付自転車(125cc以下) 市区町村 標識交付証明書、ナンバープレート
小型船舶 日本小型船舶検査機構 船舶検査証書、戸籍、遺産分割協議書など

普通自動車では、査定額が100万円以下であれば、遺産分割協議書に代えて「遺産分割協議成立申立書」を相続人の一人が作成して手続きできる取り扱いがあります。査定額の証明(販売店や査定協会の査定書)を添付します。

相続税の評価

自動車は一般動産として、売買実例価額(同じ車種・年式・走行距離の中古車の取引価格)で評価します。中古車買取業者の査定書や、中古車情報サイトの相場を参考にします。古くて価値がほとんどない車は、取得価額から減価償却した額に近い金額や、スクラップ価格で評価することもあります。

例:5年落ちの乗用車、買取査定額 120万円 相続税評価額 = 120万円

高級車や希少車は中古価格が高く、数百万円から数千万円の評価になることがあるため、必ず査定を取ってください。プレジャーボートも同様に中古市場の価格が基準です。

自動車税と保険の精算

自動車税(種別割)は毎年4月1日の所有者に課税されます。死亡時点で未納の自動車税は被相続人の債務として債務控除の対象になります。名義変更が済んでいなくても、翌年度の納税通知は従来の住所に届くため、相続人が納付することになります。

  • 廃車(抹消登録)をすると、自動車税は月割で還付される(軽自動車税は還付なし)
  • 自賠責保険・任意保険は、名義変更または解約の手続きが必要。解約返戻金は相続財産
  • 自動車ローンが残っている場合、所有者がローン会社になっていることが多く、完済して所有権を解除してから名義変更する

相続した車をそのまま乗り続ける場合は、名義変更の後、任意保険の被保険者も変更しておかないと事故の際に補償が受けられないおそれがあります。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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