相続人がいない場合の財産はどうなる?特別縁故者と相続税の2割加算

相続人がいない場合、財産は相続財産清算人を通じて債権者への弁済などに充てられ、特別縁故者への分与を経て、最終的に国庫に帰属します。特別縁故者が受け取った財産には相続税がかかり、2割加算の対象です。

配偶者も子も親も兄弟姉妹もいない、あるいは全員が相続放棄した場合、法定相続人がいない状態になります。その場合の財産の行方と、関係する税金を解説します。

手続きの流れ

  1. 利害関係人(債権者、特別縁故者になりうる人など)や検察官が家庭裁判所に申し立て、相続財産清算人(2023年の改正で「相続財産管理人」から名称変更)が選任される
  2. 相続人を探す公告を行い、債権者や受遺者に弁済する
  3. 相続人が現れなければ、特別縁故者からの分与申立てを受けて、家庭裁判所が分与を判断する
  4. 残った財産は国庫に帰属する

特別縁故者とは

亡くなった方と生計を同じくしていた人(内縁の配偶者など)、療養看護に努めた人、その他特別の縁故があった人です。相続人の不存在が確定してから3か月以内に家庭裁判所へ申し立てます。

相続税の扱い

特別縁故者が財産の分与を受けた場合、遺贈により取得したものとして相続税がかかります。

  • 財産の評価は、分与を受けた時点の価額
  • 法定相続人がいないため、基礎控除は3,000万円のみ
  • 配偶者・一親等の血族ではないので、2割加算の対象
  • 分与があったことを知った日の翌日から10か月以内に申告

遺言で備える

相続人がいない方や、内縁のパートナー・お世話になった人に財産を残したい方は、遺言書を作っておけば、長い手続きを経ずに希望どおりに財産を渡せます。遺言で受け取る人も相続税(2割加算)の対象になる点は同じですが、確実性がまったく違います。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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