贈与税の申告を忘れると、本来の税額に加えて加算税と延滞税がかかります。「6年経てば時効」という話もありますが、実際には時効を待つ作戦はほぼ成立しません。仕組みを正しく理解しておきましょう。
申告漏れにかかる税金
- 無申告加算税: 納めるべき税額の15%。50万円を超える部分は20%、300万円を超える部分は30%。税務調査の連絡前に自主的に申告すれば5%に軽減
- 重加算税: 財産を隠すなど仮装・隠ぺいがあった場合、無申告なら40%
- 延滞税: 法定納期限の翌日から納付日まで。年率は年ごとに変わります(2か月以内は低率、それ以降は高率)
例:父から600万円の贈与を申告していなかった場合の本税は (600万円−110万円)×20%−30万円=68万円 税務調査で指摘されると、無申告加算税は50万円まで15%・超過分20%で約11万円、これに延滞税が加わります。
贈与税の時効(除斥期間)
税務署が課税できる期間は、法定申告期限の翌日から原則6年です。偽りその他不正の行為があった場合は7年です。所得税や相続税の原則5年より1年長いのが贈与税の特徴です。
時効を狙えない理由
贈与税の時効が成立するには、まず「贈与が成立していた」ことが前提です。親の預金を子の口座に移しただけで、子が管理も使用もしていない場合、税務署は贈与ではなく「名義預金」と判断します。すると贈与税の時効は問題にならず、親の相続時に相続財産として相続税が課税されます。
つまり、申告せずに6年以上放置した資金移動は、贈与として時効になるのではなく、相続税の対象として戻ってくるのが通常です。相続税の税務調査では、過去10年程度の預金の動きが確認されます。
気づいたときの対応
申告漏れに気づいたら、調査の連絡が来る前に期限後申告をするのが最も負担が軽い方法です。相続のタイミングで過去の贈与が問題になるケースも多いため、不安があれば無料相談で過去の資金移動を整理することをおすすめします。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。