遺族厚生年金・遺族基礎年金に税金はかからない|非課税の範囲と確定申告・扶養の扱い

遺族厚生年金・遺族基礎年金は所得税・住民税・相続税のすべてが非課税で、確定申告も不要です。遺族年金を受けていても扶養に入れる理由、自分の老齢年金との併給、請求期限など、受給者が知っておきたい税金の扱いをまとめます。

配偶者が亡くなった後、残された家族の生活を支える遺族厚生年金・遺族基礎年金には、所得税・住民税・相続税のいずれもかかりません。年金収入があると税金が心配になりますが、遺族年金は仕組みの上で非課税と定められています。

非課税になる根拠

国民年金法と厚生年金保険法には、遺族給付について租税を課さない旨の定めがあり、所得税法でも遺族年金は非課税所得とされています。相続税の面でも、遺族年金は亡くなった方の財産ではなく遺族に直接支給されるものなので、相続財産には含まれません。

年金の種類 所得税・住民税 相続税
遺族基礎年金(子のある配偶者・子) 非課税 対象外
遺族厚生年金 非課税 対象外
自分の老齢基礎年金・老齢厚生年金 課税(雑所得) (本人の年金)

遺族年金だけを受け取っている方は、確定申告の必要がなく、源泉徴収もされません。

扶養・各種制度での扱い

遺族年金は非課税なので、税金の計算上の「合計所得金額」に含まれません。そのため、遺族年金を年200万円受け取っている妻でも、他に収入がなければ子の扶養親族になれ、子は扶養控除を受けられます。配偶者控除・寡婦控除・ひとり親控除の判定でも同じです。

一方、社会保険の扶養(健康保険の被扶養者)の判定では、遺族年金も収入として数えられます。税金と社会保険で基準が違う点は覚えておいてください。

自分の年金との併給

65歳以降は、自分の老齢厚生年金を優先して受け取り、遺族厚生年金はそれを上回る部分だけが支給されます。この場合、自分の老齢年金の部分は課税、遺族厚生年金として受け取る部分は非課税という内訳になります。年金振込通知書で内訳を確認できます。

なお、遺族厚生年金の制度は2025年に法改正があり、受給の年齢や期間の要件が段階的に見直されることになっています。該当する方は、年金事務所で最新の内容を確認してください。

請求の期限と相続税申告との関係

遺族年金の請求権は5年で時効にかかるため、死亡後に年金事務所で早めに手続きします。相続税の申告では遺族年金を記載する必要はありませんが、未支給年金(亡くなった方の未受取分)や企業年金の遺族給付は扱いが異なるため、混同しないよう整理してください。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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