遺言書がない場合、相続人全員で話し合って財産の分け方を決めます(遺産分割協議)。その結果を書面にしたものが遺産分割協議書です。相続税の申告書に添付するほか、不動産の名義変更や預貯金の解約でも提出を求められます。
記載すること
- 被相続人の氏名・死亡日・本籍・最後の住所
- 相続人全員の氏名と、誰がどの財産を取得するか(不動産は登記簿どおり、預金は銀行名・支店名・口座番号で特定)
- 後日見つかった財産の取り扱い(「その他の財産は〇〇が取得する」など)
- 代償分割の場合は代償金の額と支払方法
- 相続人全員の署名と実印の押印(印鑑証明書を添付)
作成時の注意点
- 相続人が一人でも欠けた協議は無効です。戸籍で相続人を確定してから行います
- 未成年の相続人がいる場合、親も相続人なら利益が相反するため、家庭裁判所で特別代理人を選任します
- 認知症などで判断能力がない相続人がいる場合は、成年後見人の選任が必要です
- 一度成立した協議をやり直すと、財産の移動が贈与税の対象になることがあります
相続税の特例との関係
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は、申告期限までに分割が確定していることが条件です。協議がまとまらない場合は、法定相続分で申告したうえで「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出しておきます。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。