分譲マンションの敷地権と小規模宅地等の特例|専有部分の持分で計算する方法

分譲マンションの敷地は敷地権の持分で評価し、その持分に対応する面積が小規模宅地等の特例の対象になります。持分面積の計算例、2024年からのマンション評価の見直しとの関係、余った限度面積の活用方法を解説します。

分譲マンションを相続した場合、建物とは別に敷地の持分(敷地権)があります。小規模宅地等の特例は土地に対する制度なので、この敷地権の持分部分が対象になります。マンションは敷地が広くても1戸あたりの持分面積は小さいため、限度面積330㎡の中に全部収まることが多く、特例の効果を使い切れないこともあります。

敷地権の持分に対応する面積で判定する

マンション全体の敷地面積に、専有部分の敷地権割合をかけたものが、その1戸に対応する敷地面積です。

  • マンション全体の敷地:2,000㎡
  • 敷地権割合:10,000分の150
  • 対応する面積:2,000㎡×150/10,000=30㎡

この30㎡が特例の対象面積になります。評価額が敷地全体で10億円(1㎡あたり50万円)なら、この戸の敷地の評価額は30㎡×50万円=1,500万円で、居住用として80%減額すれば減額額は1,200万円です。

敷地権割合は登記事項証明書の「敷地権の割合」欄に記載されています。

2024年からのマンション評価との関係

2024年1月以降の相続では、居住用の区分所有マンションについて、市場価格との乖離を補正する評価方法(いわゆるマンション評価の見直し)が適用されています。築年数、階数、敷地持分の狭さなどをもとに補正率を計算し、従来の評価額に乗じる仕組みです。

小規模宅地等の特例は、この補正後の土地部分の評価額に対して適用します。補正で評価額が上がった場合、減額の額もそれに応じて大きくなります。

限度面積が余る場合の活用

マンションの持分面積は数十㎡であることが多く、330㎡の限度面積の大部分が残ります。被相続人が他に土地を持っていれば、残りの枠をその土地に使うことができます。

例えば、自宅マンションの持分30㎡に居住用の特例を使い、さらに貸している駐車場の土地があれば、貸付用の枠は200-30×200/330=約181.8㎡残ります。

注意点

  • 被相続人が投資用に持っていたマンションは貸付用(200㎡・50%)になります
  • 1棟の建物全体を所有している賃貸マンションは敷地権ではなく通常の土地評価になります
  • 居住用の判定(同居・家なき子など)は戸建てと同じです。別居の子が家なき子として取得する場合、その子自身が持ち家のマンションに住んでいると要件を満たしません

マンションの評価は補正計算が加わり複雑になっています。評価と特例の両方を確認したい場合はご相談ください。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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