相続税申告を自分でするか税理士に頼むかは、財産に土地があるかどうかでほぼ決まります。預貯金だけなら自分で申告しても差は小さく、土地があれば評価の差が報酬を上回ることが多いからです。時間・費用・税額・調査の4つの観点で比較します。
比較表
| 観点 | 自分で申告 | 税理士に依頼 |
|---|---|---|
| 時間 | 書類収集・評価・申告書作成で50〜100時間程度。平日に役所や税務署へ行く必要がある | 書類収集の一部と面談のみ。依頼から申告まで3〜6か月 |
| 費用 | 戸籍・残高証明書などの実費のみ(数千円〜数万円) | 実費+報酬。当センターは基本報酬90,000円(税込99,000円)〜 |
| 税額 | 路線価に面積を掛けた評価になりがちで、補正や特例の見落としが起きやすい | 減額の補正や特例を検討し、分け方による税額の違いも試算 |
| 調査 | 申告漏れがあると追徴(過少申告加算税・延滞税)。調査の対応も自分で行う | 通帳の確認で漏れを防ぎ、書面添付で調査の省略につながることも |
遺産総額5,000万円の例
自宅(土地1・建物1)と預金があり、相続人が配偶者と子2人の場合で比べます。
- 費用:自分で申告すれば実費のみ。当センターに依頼すると、基本報酬155,000円+土地評価100,000円+建物評価5,000円+相続人加算100,000円=360,000円(税込396,000円)
- 税額:自宅の土地が不整形地で、補正率0.90が使えるのに見落とした場合、土地の評価額2,000万円なら200万円の評価差になります。税率が10〜15%の区分なら20万〜30万円の税額差です。小規模宅地等の特例(自宅の土地は330㎡まで80%減額)の要件判定を誤れば、差は数百万円になります
この例では、報酬約40万円に対して税額の差が同程度かそれ以上になる可能性があり、依頼する意味があります。
自分で申告しやすい条件
- 財産が預貯金と上場株式だけで、不動産がない
- 相続人が少なく、分け方がすぐ決まる
- 生前贈与や名義預金の心配がない
- 平日に時間を作れる
このような場合、申告書の作成に慣れれば自分でも対応できます。国税庁のサイトに様式と手引きがあり、電子申告もできます。
注意点
- 申告期限は相続開始から10か月です。自分で進めて途中で行き詰まると、期限まで2か月未満の依頼になり特急料金(当センターでは基本報酬の125%)がかかることがあります
- 税理士費用は相続税の債務控除にならず、相続税額からも引けません。費用と税額の差を別々に見て判断してください
- 迷う場合は、まず税理士の無料相談で「自分でできそうか」を聞くという使い方もあります
まとめ
預貯金中心なら自分で、土地があれば税理士に依頼するのが目安です。費用と税額の差を数字で比べたい方は、シミュレーションで税額を確かめたうえで無料相談をご利用ください。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。