相続税申告の税理士を比較するとき、最初に金額を並べると「基本報酬の安さ」に目が向き、加算や作業の中身を見落としがちです。料金体系→総額→実績→対応の順に見ると、同じ土俵で比べられます。各段階で確認することを説明します。
比較の4つの手順
手順1:料金体系の型を確認する
候補の事務所がどの型かを確認します。遺産額別の基本報酬に加算が付く型、加算のない型、個別見積型があり、型が違うと土地や相続人の数で総額の動き方が変わります。料金表を公開していない事務所は、この段階で見積もりを依頼しないと比べられません。
手順2:同じ条件で総額を出す
財産の内容(土地・建物の数、預金の額、株式の有無)と相続人の人数を同じ内容で各事務所に伝え、税込の総額を出してもらいます。
| 条件の例 | 当センターの総額(税込) |
|---|---|
| 遺産総額4,000万円、預金と上場株3件、相続人2人 | 160,600円 |
| 遺産総額5,000万円、自宅(土地1・建物1)と預金、相続人3人 | 396,000円 |
| 遺産総額7,000万円、自宅と預金と上場株5件、相続人3人 | 544,500円 |
内訳は料金表の基本報酬に、土地100,000円、建物5,000円、上場株式1件2,000円、相続人2人目以降1名50,000円(いずれも税抜)を足して1.1倍したものです。他の事務所の見積もりも同じ条件で出せば、総額をそのまま比べられます。
手順3:実績を確認する
総額が近い事務所が複数あれば、実績で絞ります。確認するのは次の点です。
- 相続税申告の年間件数または累計件数(当センターは累計200件超の申告実績があります)
- 土地評価で現地・役所の調査をするか、減額の補正を検討するか
- 税務調査の立会いや書面添付(税理士法33条の2)の経験
実績の差は税額の差に直結します。土地の評価額が数百万円変われば税額は数十万円変わり、報酬の差を上回ることがあります。
手順4:対応を確認する
最後に、申告が終わるまで付き合う相手として対応を見ます。
- 担当者が税理士本人か、面談に税理士が同席するか
- 相談方法(来所・オンライン・訪問)と連絡の取りやすさ
- 申告期限から逆算したスケジュールを示せるか
- 相続登記や不動産の売却など、申告後の相談に対応できるか
注意点
- 申告期限(10か月)まで2か月を切ると特急料金(当センターは基本報酬の125%)がかかる事務所が多いため、比較は四十九日を過ぎた頃から始めると余裕があります
- 見積もりは2〜3件で十分です。多くの事務所と面談すると、期限までの時間が減ります
- 税理士費用は相続税の債務控除にならないため、総額はそのまま相続人の負担です。総額と税額の差の両方で判断してください
まとめ
料金体系→総額→実績→対応の順に見れば、基本報酬の安さに惑わされず比べられます。当センターは無料相談で条件を伺い、前提を明記した総額の見積もりをお渡ししています。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。