税理士費用は誰が払う?相続税から引ける?|相続人での分け方と税務上の扱い

相続税申告の税理士費用は、依頼した相続人が支払い、相続人の間で分担するのが一般的です。相続税の債務控除にならず、相続税額からも引けず、所得税の経費にもなりません。誰が払うか、どう分けるか、遺産から払う場合の注意点を具体例で解説します。

相続税申告を依頼するとき「費用は誰が払うのか」「相続税から引けるのか」はよく聞かれる質問です。結論は、費用は依頼した相続人が払い、相続人の間で分担するのが一般的で、相続税の計算上は一切引けません。

誰が払うのか

税理士との契約は、通常は相続人の代表者(配偶者や長男など)が結び、その人が支払います。ただし申告は相続人全員のために行うものなので、代表者が立て替えて他の相続人と精算するか、最初から全員で分担するのが普通です。分担の方法は法律で決まっておらず、話し合いで決めます。

分け方の例

遺産総額5,000万円、相続人が配偶者と子2人、税理士費用が396,000円(税込)の場合で考えます。

分け方 配偶者 子A 子B
均等(3分の1ずつ) 132,000円 132,000円 132,000円
取得財産の割合(配偶者50%・子25%ずつ) 198,000円 99,000円 99,000円
相続税額の割合(配偶者は税額軽減でゼロ) 0円 198,000円 198,000円

「税額の割合」では、配偶者の税額軽減で配偶者の税額がゼロになると子だけが負担することになり、不公平に感じる方もいます。取得財産の割合で分けると、受け取った財産に応じた負担になり、納得を得やすい方法です。

遺産から払う場合

遺産分割協議書に「相続手続きの費用(税理士報酬を含む)は、○○が取得する預金から支払う」と書いておけば、代表者が立て替える必要がなく、精算の手間もかかりません。

注意したいのは、一人が全額を負担し、他の相続人が精算しないケースです。負担した金額が年110万円を超えると、他の相続人への贈与とみなされる可能性があります。登記費用や弁護士費用とあわせて大きくなる場合は、精算を記録しておきましょう。

税務上の扱い

税金 扱い
相続税の債務控除 対象外。債務控除は亡くなった時点の被相続人の債務に限られ、相続開始後に発生する税理士費用は含まれない
相続税額からの控除 不可。税額控除は配偶者の税額軽減や未成年者控除などに限られる
所得税の必要経費 対象外。相続した賃貸不動産の不動産所得の経費にもならない
譲渡所得の取得費・譲渡費用 対象外。相続した不動産を売却するときの経費にもならない

つまり、税理士費用は相続人の手取りから払うものです。

注意点

  • 当センターの報酬は、基本報酬(遺産総額4,000万円まで90,000円、税込99,000円)と加算を料金表で公開しており、分担の計算に使えます
  • 分担を決めたら、遺産分割協議書か覚書に書いておくと後の争いを防げます
  • 相続人の一人が申告に協力しない場合、申告書は他の相続人だけで提出でき、費用もその相続人で負担するのが通常です

まとめ

税理士費用は依頼者が払い、相続人で分担するのが一般的で、取得財産の割合で分けると納得を得やすくなります。相続税の計算上は引けないため、納税資金と別に見込んでください。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

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料金表(基本報酬99,000円〜)お住まいの市区町村のページ税理士費用の総額例

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