相続税の申告書は、亡くなった方(被相続人)が死亡したときの住所地を管轄する税務署に提出します。相続人の住所地ではありません。例えば大阪市北区に住んでいた父が亡くなり、相続人である長男が東京に住んでいる場合でも、提出先は大阪市北区を管轄する税務署です。
なぜ亡くなった方の住所地なのか
相続税は亡くなった方の財産を基準に計算するため、納税地もその方の住所地を基準にすると定められています。相続人が複数いても、全員が同じ税務署に出すことになります。相続人ごとに別々の税務署へ提出することはありません。
よくある質問
Q. 父は最後の2年間、老人ホームで暮らしていました。どこに出しますか? 住民票を老人ホームの所在地に移していれば、その住所地の税務署です。住民票を自宅に残したまま入所していた場合は、生活の実態をもとに判断しますが、実務では住民票の住所で扱うことがほとんどです。迷う場合は死亡時の住民票(除票)の住所で確認してください。
Q. 相続人が3人いて、別々の市に住んでいます。3か所に出すのですか? いいえ。3人とも亡くなった方の住所地の税務署に提出します。通常は1通の申告書に相続人全員が連名で署名して共同で提出します。相続人同士で連絡が取れない場合は、同じ税務署にそれぞれ別の申告書を出すこともできます(申告書を別々に提出する方法)。
Q. 遠方なので税務署まで行けません。 申告書は郵送またはe-Taxで提出できます。郵送は通信日付印(消印)の日が提出日になります。e-Taxでも提出先の税務署は同じで、画面上で選択します(相続税のe-Tax申告)。税理士に依頼すれば、代理で電子申告します。
Q. 亡くなった方が海外に住んでいました。 被相続人が国内に住所を持っていなかった場合は例外で、申告する相続人の住所地の税務署が提出先になります。相続人も国外に住んでいるなら、納税管理人を定めてその住所地の税務署に出します。
間違えるとどうなる?
誤って相続人の住所地の税務署に持ち込んだ場合、窓口で正しい税務署を案内されます。郵送で送ってしまった場合は所轄に回送されますが、期限ぎりぎりだと回送中に期限を過ぎるおそれがあります。管轄の税務署は、国税庁のサイトで亡くなった方の住所の郵便番号から検索できます。
まとめ
相続税の申告先は、亡くなった方の死亡時の住所地を管轄する税務署です。相続人全員が同じ税務署に提出し、郵送やe-Taxなら遠方からでも出せます。申告の段取りや必要書類は相続税申告の必要書類を参考にしてください。提出先や進め方に不安があれば、無料相談でご確認いただけます。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。