登記簿と現況が違う土地の相続税評価|地目は現況、地積は実測が原則。登記簿のままでよい場合と証明資料

登記簿の地目が「田」のまま家が建っている、地積が実測と違う。相続税の評価は課税時期の現況地目と実際の面積によるのが原則で、登記簿の記載には縛られません。一方、測量していなければ登記簿の地積で申告できる場合も多くあります。現況を示す資料(課税明細書・航空写真・写真)と、評価が上がる例・下がる例をまとめます。

古い土地ほど、登記簿の記載と実際の姿が違います。結論から書くと、相続税の評価は登記簿の地目・地積ではなく、亡くなった日の現況の地目と実際の面積で行うのが原則です。ただし、実測していない土地まで測量する義務はなく、登記簿の地積で申告することが一般に受け入れられています。

地目は現況で判定する

財産評価基本通達では、土地の地目は課税時期の現況によって判定します。登記簿の地目が「田」でも家が建っていれば宅地、「宅地」でも実際は月極駐車場なら雑種地、「山林」でも造成して資材置場なら雑種地として評価します。固定資産税の課税明細書にも「現況地目」の欄があり、市区町村の認定が参考になります。

登記簿 現況 評価上の地目 評価額の傾向
田 住宅が建っている 宅地 上がる
宅地 耕作中の畑 農地(区分による) 市街化区域なら宅地並み
宅地 月極駐車場 雑種地 宅地に準じる
山林 木が茂ったまま 山林 宅地より低い

市街化区域の農地は宅地比準方式になるので、現況が農地でも宅地に近い評価額になります。逆に、登記簿が宅地でも市街化調整区域の雑種地なら建築制限によるしんしゃくで評価が下がることがあります。なお、現況が宅地になっている農地は農地法の転用手続きが済んでいないことが多く、相続後の届出とあわせて整理が必要です。

地積は実際の面積が原則

地積も課税時期の実際の面積によると定められています。実測図があればその面積で評価し、登記簿より大きい(縄伸び)なら評価額は上がり、小さい(縄縮み)なら下がります。詳しくは縄伸び・縄縮みの評価を参照してください。

登記簿の地積を使ってよい場合

実測図も確定測量図もない土地について、申告のためだけに測量する必要はありません。次の場合は登記簿の地積で申告するのが実務の扱いです。

  • 過去に測量した記録がなく、公図と現況に目立った食い違いがない
  • 分筆・地積更正の予定がない
  • 測量費が評価額への影響に見合わない

ただし、公図の形と現況が明らかに違う、隣地との間に広い空き地や通路がある、といった土地は、航空写真や現地の確認で面積のずれを推定し、必要なら測量を検討します。

現況を示す資料

申告書に添付する義務はありませんが、現況地目で評価した根拠として次の資料を手元に残します。

  1. 固定資産税の課税明細書・名寄帳(現況地目・課税地積)
  2. 国土地理院や自治体の航空写真(相続開始日に近い年のもの)
  3. 現地の写真(建物・駐車場・耕作の状況)
  4. 農地なら農業委員会の農地台帳の記録、駐車場なら賃貸借契約書
  5. 建物があるなら建物の登記事項証明書や建築確認の記録

登記簿の地目変更登記(宅地になっているのに田のままなど)は相続登記とあわせて土地家屋調査士に依頼できますが、相続税の評価は登記の変更を待たずに現況で行います。

現況と登記簿の違いは評価を上げる方向にも下げる方向にも働きます。当センターでは現地と航空写真を確認して現況地目を判定しており、土地の評価は1か所110,000円(税込)から、相続税申告は基本報酬99,000円(税込・遺産総額4,000万円まで)から、初回相談は無料で受けています。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

相続税だけでなく、遺産分割・登記・不動産の売却まで、無料相談ひとつで段取りできます。

初回面談は0円。相続税がかかるかの判定と税額の目安、分け方の比較、相続登記や名義変更(提携の司法書士)、揉めている場合(提携の弁護士)、不動産の評価と売却の税金まで、窓口は当センターひとつです。ご契約まで費用はかかりません。

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