相続した不動産は「いつ売るか」で税金が変わる|10か月・3年10か月・3年目の年末・5年の期限早見表

相続した土地や家を売る時期には、相続税の申告期限(小規模宅地等の特例の保有要件)、3年10か月以内(取得費加算)、相続開始から3年目の年末(空き家特例)、亡くなった方の取得日から5年(長期・短期)という4つの節目があります。それぞれの期限と使える特例を一覧にし、どの順で確認するかをまとめます。

「相続した実家、売るならいつがいいですか」。この質問には、期限が4つあると答えています。結論から書くと、相続した不動産の税金は「相続税の申告期限まで」「相続開始から3年10か月以内」「相続開始から3年目の年末まで」「亡くなった方の取得日から5年」の4つの節目で変わり、早く売るほど使える特例は多いが、申告期限前に売ると小規模宅地等の特例を失うことがあります。

期限の早見表

節目 期限の数え方 関係する制度 売る時期の影響
相続税の申告期限 相続開始を知った日の翌日から10か月 小規模宅地等の特例の保有要件 同居親族・家なき子・貸付事業用などは、申告期限まで持ち続けることが要件。前に売ると特例が使えない(配偶者が取得した場合は保有要件なし)
3年10か月 申告期限の翌日から3年以内 取得費加算の特例 納めた相続税のうち、その不動産に対応する額を取得費に足せる
3年目の年末 相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで 空き家特例(3,000万円控除) 一人暮らしだった古い家が対象。2027年12月31日までの売却に限る
5年 亡くなった方の取得日から、売却年の1月1日で5年超か 長期・短期の税率 5年超なら20.315%、5年以下なら39.63%。相続した日ではなく、亡くなった方が買った日から数える

期限ごとの考え方

申告期限まで(10か月):小規模宅地等の特例で土地の評価を80%減らしているなら、申告期限までは売らないのが原則です。詳しくは相続後に売る・取り壊すときの特例の扱いをご覧ください。相続税の納税資金のためにどうしても申告期限前に売りたい場合は、特例を使わない前提で税額を計算し直します。

3年10か月以内:相続税を納めた人が売るなら、取得費加算が使えます。相続税が多いほど効果が大きく、期限を1日でも過ぎると使えません。

3年目の年末まで:亡くなった方が一人で住んでいた昭和56年5月31日以前の家なら、空き家特例で譲渡所得から3,000万円を引けます。取得費加算とは併用できないので、どちらが有利かを先に比べます。

5年:所有期間は亡くなった方の取得日を引き継ぎます。親が20年持っていた家なら、相続の翌日に売っても長期です。相続直前に親が買い換えた家だけは注意が必要で、取得日の引き継ぎで確認してください。

確認の順番

  1. 小規模宅地等の特例を使うか(使うなら申告期限後に売る)
  2. 空き家特例の要件を満たすか(満たすなら3年目の年末が実質の期限)
  3. 取得費加算の額はいくらか(空き家特例と比べる)
  4. 長期か短期か(短期なら長期になる年まで待つ選択もある)

売る時期は税金だけで決まるものではなく、買い手がつくかどうか、固定資産税や管理の負担、相続人の意向も関わります。ただ、期限を知らずに3年10か月を過ぎてしまうと、取り戻す方法はありません。

当センターでは、相続税申告の段階で、相続後に売る予定の不動産について譲渡所得の試算と売る時期の整理をあわせて行い、売却後の確定申告もお受けしています。相続税申告の基本報酬は99,000円(税込・遺産総額4,000万円まで)からで、初回のご相談は無料です。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

ご自身のケースではどうなるか、無料相談で確認できます。

初回相談は無料。ご契約まで費用はかかりません。相続税額の目安はシミュレーションでもその場で確認できます。

無料相談を予約する相続税シミュレーション

料金表(基本報酬99,000円〜)お住まいの市区町村のページ税理士費用の総額例

他の記事

← 記事一覧へ

電話で相談無料相談を予約