土地活用の提案書に付いてくる「相続税試算」の見方|数字は正しい、確認するのは前提。空室・家賃下落・金利・30年後の残債・改正の5点

ハウスメーカーや建設会社の土地活用提案書に付いている相続税の試算は、評価の計算自体は正しいことがほとんどです。確認すべきは前提で、空室率・家賃の下落・金利・修繕費・30年後の残債と建物価値・令和8年度改正の5年ルールが入っているかで結論が変わります。試算を受け取ったときに読む順番と、第三者の税理士に確認してもらう場合の依頼のしかたをまとめます。

土地活用の提案を受けると、「現状の相続税◯◯万円 → 建築後△△万円」という試算が付いてきます。当センターは建設会社からの依頼でこうした試算を作る側でもあるので、中身の見方を書きます。結論から書くと、評価の計算そのものが間違っている提案書はほとんどありません。見るべきは、前提の置き方です。

読む順番

  1. 現状の相続税:財産一覧が正しいか。土地の評価が路線価で計算されているか、預金・保険・他の不動産が入っているか、相続人の数は合っているか。ここが違うと全部ずれます
  2. 建築後の評価:建物の固定資産税評価額を建築費の何%で置いているか(5〜6割が目安)。貸家建付地の借地権割合はその土地のものか。小規模宅地等の特例を使う前提なら、3年ルールと取得者の要件を満たせるか
  3. 借入:団信付きかどうか。団信付きなら債務控除がないので、試算の「借入を引いた評価」は成り立ちません
  4. 相続税の減少額:対策前後の差額。これは「建てた場合の相続税」であって「建てた場合の損得」ではありません

収支の前提で見る5点

項目 よくある前提 確認する置き方
空室率 5%前後 周辺の同種物件の実績。10〜15%で再計算
家賃の下落 一定 10年で1割、20年で2割の下落で再計算
金利 当初固定 1〜2%上がった場合の返済額
修繕費 少額または記載なし 外壁・屋上・給排水で15年ごとに数百万〜1,000万円超
30年後 記載なし 残債と建物の価値。残債より価値が低ければ、その差は相続人の負担

5点を保守的に置いて30年の累計収支がプラスなら、相続税の減少はその上に乗る効果です。累計がマイナスなら、相続税が減っても家族の財産は減ります。

令和8年度改正が入っているか

2027年1月1日以後に取得した貸付用不動産は、相続開始前5年以内なら時価の8割で評価されます(改正の内容)。提案書の試算が改正前の評価だけで作られている場合、5年以内に相続が起きたときの税額が抜けています。オーナーの年齢と健康状態からみて、5年の前提が現実的かを考えます。

第三者の税理士に確認してもらうとき

提案書と、財産の一覧(固定資産税の課税明細・預金残高・保険・借入)を持って相談すると、同じ前提で「建てない場合・建てる場合・売る場合」を並べた表を作れます。当センターでは、建築を勧める立場でも止める立場でもなく、5つの選択肢を同じ表で比べることを行っています。相続税の試算報告書(二次相続まで)は33,000円(税込)、初回相談は無料です。

※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。

ご自身のケースではどうなるか、無料相談で確認できます。

初回相談は無料。ご契約まで費用はかかりません。相続税額の目安はシミュレーションでもその場で確認できます。

無料相談を予約する相続税シミュレーション

料金表(基本報酬99,000円〜)お住まいの市区町村のページ税理士費用の総額例

他の記事

← 記事一覧へ

電話で相談無料相談を予約