北摂は、千里ニュータウンの分譲団地・マンション、服部緑地や箕面の敷地の広い戸建て、高槻北部や茨木の農地・山林と、同じ地域の中で財産の型がはっきり分かれています。当センターへの相談は累計1,000件を超え、北摂からは「実家をどうするか」「親のマンションを建て替え前に相続したらどうなるか」という不動産の相談が目立ちます。結論から書くと、北摂の相続対策は、自宅の評価を先に確かめ、小規模宅地等の特例が使える人が相続する形を整え、農地や使わない土地は生前に方針を決めておくことが要です。
相続税がかかる家は意外に多い
北摂の阪急沿線・北大阪急行沿線は路線価が高く、敷地60〜80坪の戸建てなら土地だけで3,000万〜5,000万円の評価になります。基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数なので、配偶者と子2人(4,800万円)でも、預貯金と生命保険を足せば超える家が多いのが実情です。相続税シミュレーションに固定資産税の納税通知書の面積×路線価の概算、預貯金、保険金を入れれば、税額の目安と配偶者の税額軽減の効果が分かります。
財産の型別の対策
- 千里ニュータウンの分譲団地・マンション(豊中市・吹田市):建て替え前の古い団地は建物の評価が小さく、敷地の持分が意外に大きくなります。2024年からの区分所有補正で評価が上がった物件もあります。親が住んでいて子が同居していない場合、持ち家の無い子が相続すれば「家なき子」として小規模宅地等の特例が使える可能性があります。建て替えの最中に相続が起きたときの扱いは建替え中の小規模宅地等の特例
- 敷地の広い戸建て(豊中市緑地公園周辺・箕面市・池田市):500㎡以上なら地積規模の大きな宅地として評価を下げられることがあります。広い敷地を分筆して一部を売る、子の家を建てる、という選択をするなら、評価単位が変わるので相続税への影響を先に試算します
- 大阪空港周辺(豊中市・池田市):騒音で利用価値が下がっている宅地は10%減額の余地があります
- 農地・山林(高槻市北部・茨木市北部・島本町):市街化区域内の農地は宅地並みの評価で高額になります。農業を続ける相続人がいれば納税猶予、いなければ生前に売却か転用かを決めます。山林は評価が低いので、先に名寄帳で所在を確認しておきます
- 駅前のマンション・賃貸物件(茨木市・高槻市・摂津市):貸している部屋は貸家建付地で評価が下がり、貸付事業用宅地等の特例(200㎡まで50%減)が使えます
実家を「売る・貸す・建て替える・そのまま」で比べる
| 選択 | 相続税 | 北摂での向き不向き |
|---|---|---|
| そのまま親が住む | 同居か家なき子なら小規模宅地等の特例で80%減 | 最も税額が下がる形。誰が相続するかを決めておく |
| 子の家を同じ敷地に建てる | 二世帯住宅なら特例が使える場合がある | 区分登記にすると特例が使えないことがある。二世帯住宅の特例 |
| 賃貸に出す | 貸家建付地で約2割減+貸付事業用の特例 | 賃貸開始から3年以内の相続は特例の対象外 |
| 建て替えて賃貸併用にする | 借入金の債務控除、建物は固定資産税評価 | 2027年1月以後に取得・新築した貸付用部分は、相続前5年以内なら時価の8割で評価(令和8年度改正)。直前の計画は効きにくい |
| 売る | 現金になり評価は上がるが、納税資金と分けやすさを得る | 相続後に売るなら空き家の3,000万円控除や取得費加算を検討 |
「建て替えて賃貸」は北摂で相談の多い選択肢ですが、令和8年度改正で節税効果は小さくなります。賃貸経営として成り立つかどうかで判断してください。
遺言が要る家の見分け方
- 自宅1軒が財産の大半で、相続人が2人以上
- 子の一人が同居していて、他の子は持ち家がある
- 農地や山林があり、継ぐ人が決まっている
- 再婚で前婚の子がいる
このどれかに当てはまれば、遺言で「誰が何を」を決めておかないと、特例を使える分け方ができなかったり、共有になって売れなくなったりします。公正証書遺言なら検認が不要です。遺言書の種類
相談の進め方と費用
初回相談は無料で、豊中・吹田・茨木・高槻などのご自宅への訪問とオンライン面談に対応しています。固定資産税の納税通知書、預貯金のメモ、保険証券、家族構成が分かれば、その場で税額の概算と分け方のパターン別の比較をお見せします。申告の報酬は基本報酬99,000円(税込)からで、料金表に加算の単位を公開しています。市ごとの財産の特徴は豊中市・吹田市・高槻市などのページ、費用の目安は北摂で相続税申告が安い税理士をご覧ください。
まとめ
北摂の相続対策は、自宅の評価を先に確かめ、小規模宅地等の特例が使える人が相続する形にし、農地や使わない土地の方針を生前に決め、分けにくい家は遺言で決めておく、の4つです。建て替えや賃貸は2027年以降の改正を踏まえ、経営として成り立つかで判断してください。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の事案に対する税務判断ではありません。実際の取り扱いは財産の内容や分割の仕方によって変わります。