大阪市阿倍野区は、あべのハルカスがそびえる天王寺・阿倍野の駅周辺から、南へ住宅地が広がる区です。阪堺電車上町線が走る北畠から帝塚山(住吉区にまたがる地域)にかけては、戦前から開けた邸宅地で、ゆとりのある敷地の戸建てが並びます。大阪メトロ御堂筋線の昭和町駅・西田辺駅や谷町線の文の里駅の周辺には、戦前に建てられた長屋が今も多く残り、改修して住み継がれている建物もあります。阿倍野区の相続は、長く住んできた親の自宅が財産の中心になることが多く、評価額の高い邸宅地をどう引き継ぐか、長屋を住み継ぐか貸すか売るかといった判断と、父母の二度の相続を通した税額の見通しが大切になります。
大阪市阿倍野区の相続でよくある財産と評価のポイント
- 邸宅地の自宅: 路線価の高い住宅地の広い敷地は、それだけで基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えることがあります。角地や二方向の道路に面した土地は、側方・裏面の路線価を加算して評価するため、同じ面積の中ほどの土地より評価額が高くなります
- 門・塀・庭園: 立派な門や塀、庭木や庭石などの庭園設備も財産です。庭園設備は調達価額(課税時期に同じものを手に入れる価額)の70%で評価する決まりがあり、規模の大きなお庭では確認が必要です
- 長屋の建物と敷地: 長屋の建物は固定資産税評価額で、敷地は間口や奥行きの補正をしたうえで路線価で評価します。長屋を人に貸している場合、建物は30%、敷地は借地権割合と借家権割合を掛けた分だけ評価が下がります
- 自宅と貸している長屋が並ぶ場合: 自宅として使う部分と貸している部分は、利用の単位ごとに分けて評価します。空き部屋になっている長屋は、貸している部屋と同じ減額を受けられないことがあります
大阪市阿倍野区で使える特例・注意点
- 小規模宅地等の特例と老人ホーム: 自宅の敷地は330㎡まで80%減額できます。親が要介護・要支援の認定を受けて老人ホームに入り、その後に自宅を貸したり別の人の住まいにしたりしていなければ、空き家になっていた自宅にも特例を使えます
- 配偶者の税額軽減と二次相続: 配偶者が取得した財産は、1億6,000万円か法定相続分のどちらか多い額まで相続税がかかりません。ただし母が財産の大半を相続すると、次の母の相続(二次相続)では配偶者の軽減がなく、子の税額が重くなることがあります。二度の相続を通して試算し、分け方を決めます
- 相続時精算課税: 2024年1月以降の贈与から、相続時精算課税にも年110万円の基礎控除ができ、その部分は相続財産に加算されません。子や孫への資金援助を計画的に行う方法の一つです
- 相続登記: 3年以内の登記が義務です。戦前からの長屋や邸宅では、敷地の一部が祖父母の名義のまま残っていることがあるため、登記事項証明書で名義を確かめます
大阪市阿倍野区の相続手続きの窓口
阿倍野区に住んでいた方の相続税は、その住所地を管轄する税務署に申告します。どこが管轄かは国税庁サイトの「税務署の所在地・案内」で確認できます。名義変更の登記は大阪法務局のうち不動産の所在地を管轄する庁(法務局サイトで確認できます)、相続放棄や遺産分割をめぐる調停は大阪家庭裁判所が担当します。
老人ホームに入所していた方の自宅に特例を使うには、介護保険の被保険者証の写しや施設との契約書、住民票の除票などが必要です。大阪市の市税の窓口で取得する名寄帳・評価証明書(取扱いは大阪市のサイトで確認できます)とあわせて、早めにそろえておくと手続きが進めやすくなります。
大阪市阿倍野区でよくある相続の例と費用の目安
北畠・帝塚山の邸宅地(土地1筆・広い宅地)と預貯金、上場株式を、配偶者と子2人が相続する例。地積規模の大きな宅地の減額を検討し、二次相続まで含めて分け方を決めます。遺産総額7,000万円・相続人3人なら、当センターの料金は基本報酬 280,000円+土地評価 1か所 100,000円+建物評価 5,000円+上場株式 5件 10,000円+相続人加算 2人 100,000円=495,000円(税抜)、税込544,500円が目安です。遺産総額が7,000万円を超える場合は個別にお見積りしますが、加算の単位は同じです。財産の内容を伺えば、初回相談の場で総額をお伝えします。