大阪市淀川区は、淀川と神崎川にはさまれた区です。阪急の京都線・神戸線・宝塚線が分かれる十三駅、新幹線が発着する新大阪駅、御堂筋線の西中島南方駅、JR神戸線の塚本駅、JR東西線の加島駅、阪急宝塚線の三国駅などがあり、梅田に出やすい住宅地として発展してきました。十三・塚本・加島の周辺には狭い路地に長屋や木造の文化住宅が並ぶ地域があり、借地の上に建つ住宅や、地主として何人もの借地人に土地を貸しているご家庭も見られます。新大阪駅や西中島の周辺にはオフィスやホテル、マンションが集まり、投資用のワンルームマンションを持つ方もいます。淀川区の相続では、貸している不動産が財産に含まれることが多く、評価の区分と賃貸の引き継ぎを同時に進める必要があります。
大阪市淀川区の相続でよくある財産と評価のポイント
- 地主として貸している土地(底地): 借地人の建物が建っている土地は、自用地評価額から借地権の価額を差し引いて評価します。借地人が複数いる場合は、原則として借地人ごとに区分して評価します。地代が低く収益が小さい底地が多いと、評価額のわりに現金が残らず、納税資金が不足しやすくなります
- 文化住宅・木造アパート: 敷地は貸家建付地、建物は貸家として評価します。減額は課税時期に貸している部屋の床面積の割合(賃貸割合)に応じて計算するため、空室が多い古い建物では減額が小さくなります。長く入居者を募集していない部屋は空室として扱われます
- 路地の奥の土地: 路線価の付いていない私道にしか面していない土地は、税務署に特定路線価の設定を申し出て評価する方法があります。私道そのものの持分は、通り抜けできるかどうかで評価が変わります
- 投資用マンション: 2024年1月以降の相続では、区分所有補正率を掛けた評価額から、さらに貸家建付地・貸家の減額を差し引いて評価します。家賃の入金記録と賃貸借契約書で、課税時期に貸していたかを確かめます
大阪市淀川区で使える特例・注意点
- 貸付事業用宅地等: 貸家や貸地の敷地は200㎡まで50%減額の対象です。底地も貸付事業用として使えます。自宅にも特例を使う場合は、居住用と合わせた面積の調整計算が必要になるため、どの土地に使うと減額が大きいかを比べて選びます
- 分割前の家賃: 遺産分割が決まるまでの家賃は、各相続人が法定相続分に応じて受け取る扱いになり、それぞれが不動産所得として確定申告します。分割後に不動産を取得した人が、さかのぼって全額を受け取るわけではありません
- 物納の検討: 延納でも相続税を納められない場合は、不動産で納める物納を申請できます。ただし、地代の滞納がある底地や、境界がはっきりしない土地は物納に向かないため、事前の整理が必要です
- 相続登記: 3年以内の登記が義務です。地主側の底地は筆数が多いことがあり、登記と借地人への通知をあわせて進めます
大阪市淀川区の相続手続きの窓口
相続税の申告先は、亡くなった方が淀川区内に住んでいた場合、その住所を管轄する税務署です。国税庁サイトの「税務署の所在地・案内」で確かめてください。土地・建物の名義変更は大阪法務局のうち物件の所在地を管轄する庁(法務局サイトで確認できます)、相続放棄や遺産分割の調停は大阪家庭裁判所が窓口です。
貸地や貸家がある場合は、借地人・入居者ごとの契約書、地代と家賃の入金記録、預かっている敷金の一覧を用意します。大阪市の市税の窓口で取れる名寄帳と固定資産税の評価証明書(取扱いは大阪市のサイトで確認できます)と照らし合わせ、貸している土地と自宅の土地を区分します。
大阪市淀川区でよくある相続の例と費用の目安
十三・塚本周辺の密集住宅地の借地上の住宅と、新大阪の分譲マンション1室、預貯金を、子2人が相続する例。借地権とマンションの両方の評価が必要になります。遺産総額6,000万円・相続人2人なら、当センターの料金は基本報酬 220,000円+土地評価 2か所 200,000円+建物評価 5,000円+相続人加算 1人 50,000円=475,000円(税抜)、税込522,500円が目安です。財産の内容を伺えば、初回相談の場で総額をお伝えします。