大阪市福島区は梅田の西隣にあり、JR大阪環状線の福島駅・野田駅、JR東西線の新福島駅・海老江駅、阪神本線、大阪メトロ千日前線の野田阪神駅・玉川駅と、鉄道が密に通る区です。堂島川沿いのほたるまちなどで再開発が進み、駅の近くには新しいマンションが次々に建ちました。その一方で、鷺洲・海老江・玉川・吉野などには路地に面した長屋や小さな戸建てが多く残り、借地の上に建つ住宅や、地主として何人かに土地を貸しているご家庭もあります。野田には大阪市中央卸売市場の本場があり、市場に関わる商売を続けてきたご家庭も少なくありません。古い長屋でも土地の評価額は小さくないため、「建物が古いから相続税はかからない」とは言い切れない地域です。
大阪市福島区の相続でよくある財産と評価のポイント
- 地価の上昇と路線価: 土地は、亡くなった年の路線価(1月1日時点の価格として毎年7月に公表)で評価します。十数年前に調べた評価額や購入時の価格を目安にすると、基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるかどうかの判断を誤ることがあります
- 路地に面した長屋の敷地: 道路に接する部分が狭い土地や、路地の奥に入り込んだ土地は、間口狭小補正・奥行長大補正・不整形地補正で評価を下げられることがあります。路線価の付いていない私道にだけ面している場合は、税務署に特定路線価の設定を申し出て評価します
- 借地権と底地: 借地人の側は借地権を、地主の側は底地(貸宅地)を相続します。底地は地代収入が小さいわりに評価額があり、買い手も限られるため、相続をきっかけに借地人へ売る、借地権と底地を交換して土地を分けるなどの整理を検討するご家庭もあります
- 長屋の共有: 兄弟で長屋を共有で相続すると、建て替えや売却に全員の同意が必要になり、次の相続で共有者がさらに増えます。分け方は評価だけでなく、その後の使い道まで考えて決めます
大阪市福島区で使える特例・注意点
- 小規模宅地等の特例: 借地の上の自宅でも、借地権に居住用の特例(330㎡まで80%減額)を使えます。地主が貸している底地は、貸付事業用として200㎡まで50%減額の対象になり得ます
- 生前贈与の加算: 2024年1月1日以降の贈与から、亡くなる前に贈与された財産を相続財産に足し戻す期間が3年から7年へ段階的に延びています。延長された4年分の贈与は、合計100万円を差し引いて加算します。孫への贈与など、相続で財産を受け取らない人への贈与は原則として加算の対象外です
- 相続登記: 不動産を相続したことを知った日から3年以内の登記が義務です。2024年4月1日より前の相続で登記していない土地も、2027年3月31日までに登記が必要です。祖父母の名義のまま残っている長屋の敷地がないか、早めに確認します
大阪市福島区の相続手続きの窓口
福島区で亡くなった方の相続税は、最後の住所地を管轄する税務署に申告します。福島区の管轄は、国税庁サイトの「税務署の所在地・案内」で調べられます。土地や建物の相続登記は大阪法務局のうち物件の所在地を管轄する庁(法務局サイトで確認できます)、相続放棄や遺産分割の調停・審判は大阪家庭裁判所が受け付けます。
大阪市の固定資産税の評価証明書と名寄帳(取扱いは大阪市のサイトで確認できます)で、長屋の敷地や私道の持分、未登記の建物の有無を確かめます。借地や底地がある場合は、土地の賃貸借契約書や地代の記録もあわせて用意します。
大阪市福島区でよくある相続の例と費用の目安
長屋の敷地(家と通路で2筆)と預貯金を、子2人が相続する例。梅田に近く地価が高いため、間口が狭い長屋でも土地だけで基礎控除に届くことがあります。遺産総額5,000万円・相続人2人なら、当センターの料金は基本報酬 155,000円+土地評価 2か所 200,000円+建物評価 5,000円+相続人加算 1人 50,000円=410,000円(税抜)、税込451,000円が目安です。財産の内容を伺えば、初回相談の場で総額をお伝えします。